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家族愛53

[10046]  ザクロ  2009-01-13投稿
父親と娘、母親と息子…

彼らはそれぞれ罪悪感にさいなまれた。
娘の制止を振り切って体を奪った父親。
一瞬とはいえ、父親の性器に我を忘れた娘。
いじらしい自分への思いに負けて、自分から息子を誘惑してしまった母親。
父親に禁じられたはずなのに、母親と通じてしまった息子…

彼らは後悔もしていた。
血の繋がった家族。絶対にしてはならないこと…

二度と同じことはすまい、と誰もが一度決意した。
しかし、一度通じてしまうと、その決意は割と脆いものだ。


「あら、もうこんな時間…早くしないと遅れるわよ」
茶碗を片付ける涼子は真弓を急かした。
バタバタと玄関に向かう孝行。
「今日は遅いの?」

「いや、いつも通りだと思うよ。」

「そう、行ってらっしゃい」
と言う側から真弓も靴を履きに飛んで来た。
「行って来まぁす!」

いつもの朝…

戦場が一気に静かになった…
「あの子ったら、まだ寝てんのかしら…」

涼子は腕まくりをして、二階へ…

「裕之、そろそろ起きなさい、何時だと思ってんの?」






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