家族愛69
「そんなにヨカッタのか…」
孝行の嫉妬は思わずこんな質問をぶつけてしまう…涼子には残酷な言葉だったかも知れない…
涼子は目を潤ませた。
(あなたを…愛してる…)
それは孝行にもわかっていた…
(ああ…多分な…それは信じてる)
孝行は込み上げる感情をねじ伏せた。
自分だって、自分だって…
心の中ではそう繰り返している…
充分な沈黙…孝行の落ち着きを見て、涼子は素直な告白をした方がいいと思った…
(…あなたの言う通り…裕之は可愛い息子……いじらしかったの…)
孝行は黙って続きを待った。まったく同じ思いをした彼は一方では共感している。
(…こんなこと……いけないと思うと……余計に…)
涼子はここで口ごもった…
(…ふしだらな…女です…私は…)
素直になった涼子を、孝行は愛しいと思った…
トン…トン…
階段に遠慮がちな足音が聞こえた。
裕之が様子を見に恐る恐る下りてきたらしい。
(そうだ…お前は…ふしだらな母親だ…ふしだらな女房だ!)
そう言うと孝行はコタツから立ち上がった。
孝行の嫉妬は思わずこんな質問をぶつけてしまう…涼子には残酷な言葉だったかも知れない…
涼子は目を潤ませた。
(あなたを…愛してる…)
それは孝行にもわかっていた…
(ああ…多分な…それは信じてる)
孝行は込み上げる感情をねじ伏せた。
自分だって、自分だって…
心の中ではそう繰り返している…
充分な沈黙…孝行の落ち着きを見て、涼子は素直な告白をした方がいいと思った…
(…あなたの言う通り…裕之は可愛い息子……いじらしかったの…)
孝行は黙って続きを待った。まったく同じ思いをした彼は一方では共感している。
(…こんなこと……いけないと思うと……余計に…)
涼子はここで口ごもった…
(…ふしだらな…女です…私は…)
素直になった涼子を、孝行は愛しいと思った…
トン…トン…
階段に遠慮がちな足音が聞こえた。
裕之が様子を見に恐る恐る下りてきたらしい。
(そうだ…お前は…ふしだらな母親だ…ふしだらな女房だ!)
そう言うと孝行はコタツから立ち上がった。
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