家族愛77
ベランダの洗濯物を見に来た涼子…
部屋から見ている裕之…
涼子は何度か視線を合わせたが力なく微笑むだけ。
裕之はため息をついた。
「どうしたの?」
部屋に彼の洗濯物を取り込み、座った。
今は裕之といた方が気持ちが軽い。
「やめなきゃ…ダメ?」
涼子も答えられなかった。
「ボク、母さんとのこと…忘れられないよ。無理だよ…」
涼子は洗濯物をたたみながら、困った顔をしている。
「母さんが父さんを愛してるなんて、当たり前だ。ボクは夫婦の邪魔なんかするつもりはないんだよ」
ドアの外では通り掛かった孝行が聞き耳を立てていた。
「ただ…母さんが…欲しいだけなんだ…」
裕之は座った母親の後ろから腕を回した。
(やめなさい…あんな話があったばかりなのに)
(イヤだ…母さん)
裕之の手のひらは母の胸を包んだ。
(ああ…柔らかい…母さん)
(ダメ…)
真弓がリビングから上がって来た。孝行の様子を見て近寄る。
孝行はシーッと指を口に持って来た。
あ…あ…裕之…ちょっとダメ…あん…だめだったらぁ
部屋から見ている裕之…
涼子は何度か視線を合わせたが力なく微笑むだけ。
裕之はため息をついた。
「どうしたの?」
部屋に彼の洗濯物を取り込み、座った。
今は裕之といた方が気持ちが軽い。
「やめなきゃ…ダメ?」
涼子も答えられなかった。
「ボク、母さんとのこと…忘れられないよ。無理だよ…」
涼子は洗濯物をたたみながら、困った顔をしている。
「母さんが父さんを愛してるなんて、当たり前だ。ボクは夫婦の邪魔なんかするつもりはないんだよ」
ドアの外では通り掛かった孝行が聞き耳を立てていた。
「ただ…母さんが…欲しいだけなんだ…」
裕之は座った母親の後ろから腕を回した。
(やめなさい…あんな話があったばかりなのに)
(イヤだ…母さん)
裕之の手のひらは母の胸を包んだ。
(ああ…柔らかい…母さん)
(ダメ…)
真弓がリビングから上がって来た。孝行の様子を見て近寄る。
孝行はシーッと指を口に持って来た。
あ…あ…裕之…ちょっとダメ…あん…だめだったらぁ
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