デスク
「倉石さん。この後って空いてます?この資料について聞きたい事があるんですけど…。」
申し訳なさそうに
眉間に皺を寄せて今年入社したばかりの藍原 要が訪ねてきた。
「空いてるよ。
これ終わったら話し聞くから、ちょっと待っといて。」
「ありがとうございます!
待ちます!」
嬉しそうに笑ってそう答えた。
「藍原?終わったよ。」
向かいの席でウツラウツラしてる
藍原に声をかける。
「あ、はい。すいません…ぼーっとしてました。
それで、資料なんですけど…。」
「どれ?」
藍原が隣に移動して来て資料を手渡す。
「ああ…これか…。」
「はい、それで……」
俺は藍原が訪ねてきた事に
説明下手なりに出来るだけ分かりやすく説明した。
「ああ、なるほど。
倉石さんのお蔭で分かりました!ありがとうございます。」
「いえいえ。あんな説明で分かったんだから藍原が凄いよ。」
「そんな事ないですよ。
倉石さんの説明が分かりやすくて、助かりました。」
藍原にそう言われて微笑まれると、なんだか照れてしまい、それを隠すように俺も微笑んだ。
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