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女神ラブドリーナ7

[4143]  アメリカ日本  2009-04-24投稿
『神々の総覧』と言うタイトルの分厚い本だ。

 何気なくページをめくったオレは、或るページに載っていた挿絵に注目した。

 背の高いグラマーな黒いドレスあの美女!

 ラブドリーナだ!

「どうしたの?」

 修道院長が話しかけて来た。

「この絵ですが」

 本を院長に見せる。

「女神ラブドリーナの絵だけど、この絵がどうかしたの?」

 オレは今までの出来事を院長に話した。

 厳しい顔をする院長。
「ウソじゃないわね?」

「勿論」

「何て事を」

 頭をかく院長。

 何やら深刻そうだ。

「ラブドリーナって誰です?」

「暗黒魔神界に住する女神の1人で、ゴルゴンと言う魔神王のお妃なの」

「ええ!?」

 仰天したオレ。

 あの変態女神、旦那がいたのかよ。

「アナタ、その女神と話したの?」

「まあ」

「ふしだらな行為をしたんじゃないの?」

「イヤ別に」

「誤魔化しちゃダメ」

 院長からの厳しい追及にオレは、ラブドリーナとのエッチ行為を白状した。

「何て事を」

 呆れ顔の修道院長。

「…」

 オレは何も言えない。

「でも、無事で良かったわね?」

「無事でって?」

「ラブドリーナは愛欲の神です。自らの美貌と色香で男の神々を虜にするのよ」

「でもオレ、人間です」

「人間の男をとても好むのよラブドリーナは。
 気に入った男を徹底的に誘惑して弄ぶのね。
 誘惑された男たちは、タップリと性快楽に浸された挙げ句、暗黒の世界に連れて行かれてゴルゴンの餌にされるわ」

「ゲーッ!」

 知らなかった!

 背筋が震える。

「今度から気をつけなさい」

「は、ハイ」

「アナタのような、色情丸出しの男が一番狙われれますからね」

 オレはムッとなった。

「色情丸出しって。
 男はフツー、みんなそうだよ」

「穢らわしい。単なる肉体的性快楽は、人間を堕落させるだけです」

「そうかもしれねーけど別にイイだろう?
 ヤリたいものはヤリたいんだからよォ」

「まあ下品な」

「院長たちはカンケーねえけどよ。年がら年中、規則だの身分だの、どうのこうの言ってっから」

「神の仕える身分ですからね」

「でも本当は、アンタだってヤリたいだろう?」

「失礼な!」

「デカいお尻をしているし」

「!」

 やべッ!!

 禁句を言っちまった!

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