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魔女【25】

[1986]  CORO  2009-08-02投稿
しばらく、当たり障りのない会話のあと、佐倉が訊ねた。


(で、本題に入るけど、千絵ちゃんは今晩、泊まる所がないって?)


「…はい。すごく、困ってるんです…」


(そう…。ずいぶん若い感じだけど、それなりの覚悟はできてるの?)


「は、はい。覚悟…、してます」


(わかった。とにかく、逢って相談しよう。今、何処から?)


「京都駅です…」


(じゃあ、すぐに迎えに行くよ。晩飯でも食いながら話そう)


駅に程近い、東本願寺前で待ち合わせることにして、
電話を切った。


あたしが、指定された場所に着くと同時に、グレーの乗用車が止まった。


「千絵ちゃん、だよね?佐倉です」


左側の窓を開けて、運転してる男が訊ねた。


髪はきちんと分けてて、
少し偉いサラリーマン(課長とか部長とか…)みたい。


歳は、パパより少し若いかな?


電話で感じた通り、すごく優しそうな人。


あたしは、誘われるまま、助手席に乗った。


佐倉は紳士的だった。


平安神宮の近くで食事を済ませ、

近くのラブホテルに車を滑り込ませた。


部屋に入ると、佐倉があたしを抱き寄せてきた。


決して、強引じゃなく、

あたしが腕の中に吸い込まれてしまうような抱擁。


ごく自然に唇が重なり、

あたしの気持ちをほぐしながら、

舌を侵入してくる。


達夫のように、せっかちでもなく、

パパのように、刹那的な昂ぶりもない。


あたしの気分の昂揚に合わせた、
余裕のあるキス。


唇を吸いながら、

Tシャツの上から、乳房の膨らみを弄ぶ。

ブラの下で硬くなってきた乳首を探り当てて、指先で愛撫する。

膝は巧みに、恥骨の辺りを刺激してる。


恥ずかしいけど、

あたし、キスだけで、

立っていられないほど感じてしまった。


「ホントに、いいの?ダメだったら、僕は我慢するよ」


佐倉が、耳元で囁いた。


あたしは佐倉にしがみついて、言った。


「平気です…。抱いて下さい」


佐倉は頷くと、
あたしを腕で支えながら、ベッドに横たえた。

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