あなただけに 4
アタシは断れない。どうしてこんな男の頼みなんか聞くんだろ…
伸二の注文は結構面倒臭かった。
一番可愛い格好をして、デパートの前で待ち合わせするって言う…
下着の色まで希望して来た。
こんなことに付き合ってやる義理もないのに…
土曜日、アタシはデパートの前に立っていた…
服なんかあんまり持ってない。だけど間抜けなことにアタシはこの日のために服を買った。
あんまりチャラいのは嫌だったから、白いタートルのセーターに膝丈のジャンバースカート…黒いストッキングと黒い靴(可愛いの下さいと頼んで店員に選ばせた)を履いて来た…
色白の子なら似合うだろうけど、アタシはそうでもない。鏡に写った自分を見ると、それらしくはなってるけど、やっぱ垢抜けないように見えた。
「麻緒…」
伸二が全身を眺めた。
「ちょっと…あんまり見ないでよ。」
普段したこともない格好で立っていること自体かなり恥ずかしい…
(可愛いな…)
たった一言だったけど、それで随分救われた。
伸二の注文は結構面倒臭かった。
一番可愛い格好をして、デパートの前で待ち合わせするって言う…
下着の色まで希望して来た。
こんなことに付き合ってやる義理もないのに…
土曜日、アタシはデパートの前に立っていた…
服なんかあんまり持ってない。だけど間抜けなことにアタシはこの日のために服を買った。
あんまりチャラいのは嫌だったから、白いタートルのセーターに膝丈のジャンバースカート…黒いストッキングと黒い靴(可愛いの下さいと頼んで店員に選ばせた)を履いて来た…
色白の子なら似合うだろうけど、アタシはそうでもない。鏡に写った自分を見ると、それらしくはなってるけど、やっぱ垢抜けないように見えた。
「麻緒…」
伸二が全身を眺めた。
「ちょっと…あんまり見ないでよ。」
普段したこともない格好で立っていること自体かなり恥ずかしい…
(可愛いな…)
たった一言だったけど、それで随分救われた。
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