まったくもう 4
…!!!!!
良夜に、好きなコ??
に、二次元人間に?
いやまて、二次元な話かもしれないじゃないか。
「…リアルだぞ」
読まれた。
僕の目が語ったらしい。
「ま、マジでか」
「う、うん…」
ま、真っ赤じゃん〜!
おい、おい、おい(笑)
もちろん聞きたいのはこの先だ。
「ちょ、誰?」
良夜は真っ赤だ。
どんなイタリアントマトでも敵わない赤さだ。
「…い、言うの…?」
何だよ、こいつ〜(笑)
首筋まで赤い。
目が潤んでる。
羞恥の余り、PSPを握る手が壊しそうな勢い。
「言え。言うしかない」
僕の強気な言葉に、良夜がうつむく。
「…さ、さ、櫻井…」
おおおお!
同じクラスの櫻井めぐみちゃんか〜!!!
へえ〜!!!
理由がわからん!!!
地味だし、よく見たことないし、よく話したことないし、どこの席かもうろ覚え!!
へ〜…。
驚きのあまり絶句する僕を、勇気を振り絞って見つめ返す良夜に感心する
「…櫻井って、凄く…可愛いんだよ」
「…へえ」
時代劇の下働きが答えるみたいな返事に、良夜がムキになる。
「か、可愛いんだぞ!地味かもしれないけどなあ…す、凄く、優しいし」
ほほう…。
顔文字なら
(゜ω゜)ホホゥ
目まぐるしく僕の感情が渦巻く。
なんだか、微笑ましく思うよりは…取り残されたような不安感。
変わらないと思っていた良夜が、先に進んでいる気がして。
くそ…なんか、悔しい。
…からかってやる!!
「良夜、初恋?」
まんまと狼狽える良夜。
「ちっ、ちがわい!バカにすんなよ」
「じゃ、女子と付き合ったことあんの?」
うっとつまる良夜。
僕らの話題に女子が絡むのは(二次元以外では)初なのだが…予想通り付き合ったことはないらしい…妙に嬉しい。
「お、お前だってないだろ、偉そうに!」
反撃だ!
真っ赤なイタリアントマトが反撃している(笑)
…おもしろ〜。
僕は躊躇いもせず、嘘をぶっこいてみた。
「…あるよ」
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