姪っ子
姪の「薫」との生活が始まったのは桜の桜頃・・・それはインターホンのチャイムから始まった。ピンポーン『久しぶりねぇ。章♪』ドアの向こうから聞こえる声。私は訝しげにドアを開けると、そこには数年ぶりに見る姉の顔。私は姉が結婚すると同時に家を出て、県外で気ままに暮らしていた。『アキちゃんにお願いがあるの』と話始めた姉の後ろには娘・・・つまり姪が立っていた。たしか今年から大学生。も、もしかして?『薫を預かって欲しいの』やっぱり!私はくわえていた煙草を落としそうになった。いくらこっちの大学に入ったからって、それはないでしょう(涙)『・・・と云うことだから、今日から宜しく』「あ、ちょっと!」一人で話を進め、姉は帰っていった。私は姉が出ていったドアと玄関に立っている姪の薫を見て溜め息をついたのだった
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