官能小説!(スマートフォン版)

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うなぎの投稿された作品が49件見つかりました。

 
  • 夜鷹の床(9)

     宴は子の刻にまでに及んだ。お理津は一体何度入れられ何度気をやった事か。久間も平吉も、そして喜作も、精も根も尽きたといった様子。酒も回っているのか立ち上がれば千鳥足の平吉。「おう、帰んのか?」「へえ、今日はこの辺で」 大きく二回、手を叩く。「美濃屋の旦那がお帰りだ。紫乃、お送りしな」 目を擦りながら襖を開けた紫乃。手には既に提灯が用意されていた。 月は雲に隠れ、足元を照らさなければ覚束ない程の暗さ
    うなぎ [799]
  • 夜鷹の床(8)

     久間がお理津の尻を左右に押し広げると、ずるりと、そして遂には親指までもがねじ込まれてしまった。お理津の息は苦しげに荒く、紫乃もまた鼓動が高鳴る。「ほぅ、入るもんだなぁ」「へへ、まだまだ小さい手ですからねぇ」 五本の指が入ってしまえば後は一気に手首まで、紫乃の右手は暖かく握り締められるように包まれた。「指を動かしてご覧なさい」 魔物の囁き。「あっ、だ、だめぇ……」 吐息混じりの弱々しい叫び。恐る恐
    うなぎ [824]
  • 夜鷹の床(7)

     人形でも扱うような手つきで髪を撫でられ、その左手は顎から唇へ。指が唇をこじ開けるように、その小さな口腔へと挿入された。紫乃は訳も解らず眉間に皺を寄せるばかりで、思わず取り落とそうになる銚子を握り直す。「もうそれはいいから置きなさい」 紫乃は首を横に振った。置いたらもっと嫌な事をされるような不安を感じて。しかし、銚子は空しくも奪い取られてしまった。「うっ!」 置いた銚子の横でびくり、と、喜作が震え
    うなぎ [1,031]
  • 夜鷹の床(6)

     ちらりと久間とお理津の方を見やる。そしてすぐに顔を伏せ、平吉に銚子を差し出した。小刻みに手が震えている。「紫乃よ、そうびくびくするなぃ。お前には手ぇ出さんよう、平吉にも言ってある」 紫乃はまだ十四を数えたばかりの娘である。久間は生娘を手に掛けるような真似こそしなかったが、しかし平吉の浮かべる笑みが紫乃にとって怖くてたまらない。 芯が菜種油を吸うジジ、という音さえ聞こえる静寂の中では、お理津の荒い
    うなぎ [769]
  • 夜鷹の床(5)

     久間紀之助の屋敷はおよそ百坪あり、岡っ引きの喜作を離れに住まわせているほどであった。借家とは言え独り身の久間には些か広すぎる大邸宅だが、使用人を抱えてもゆとりがあるのは商家や町屋などから上納金を納められていたからに他ならない。「平吉、近頃はどうだい? 商いの方は」 八畳の客間で接待を受けるのは腹を肥らせた四十がらみの男。明らかな年下の久間にも慇懃な態度を崩さない。「おかげさまで。それもこれも旦那
    うなぎ [730]
  • 夜鷹の床(4)

     質素な晩飯であっても顔を突き合わせて食すれば美味く感じるというもので、その点彼は有り難くも感じていた。食べ終わる頃になって夏虫の落ち着く音色。行灯の明かりは土間にまで届かず、食卓を片付けるお理津の手元は暗い。「聞いたか? お理津。昨晩辻斬りが出たそうだ」「物騒だねえ」「他人事のように言うでない」 片付けが済んでから酒器を出し、二人は酒を酌み交わす。「あたしの事、心配かい?」「……」 答えず、黙っ
    うなぎ [690]
  • 夜鷹の床(3)

    「ひやぁ、すっかり降られちまったよお」 木戸から断わりもなく入って来たお理津は濡れ髪で、抱えていた莚を土間に放り投げる。狭い部屋を埋め尽くす傘の中で、丸い背中が揺れた。与兵衛である。「お理津か。そろそろ来るんじゃないかと思ってたよ」「あたしを待ちわびてたんかい?」「馬鹿言え。ほら、そっちの傘はもう乾いているから畳んでいいぞ」 お理津はその辺の傘を畳み、自分の座る場所を作った。結ってもいない髪は重く
    うなぎ [683]
  • 夜鷹の床(2)

    「こりゃ、ひと雨来そうだな」「そこの傘持ってきな」「おう、そいつぁ有難てぇや。お前様の傘は滅多に破れねぇって巷でも評判だからな」 先ほどまでとはうって変わって湿った風が、蛙の声を運んで来る。与兵衛も思わず障子を開け、身を乗り出し天を仰ぎ見た。 ポツリ。 と、鼻先を濡らす一滴の雨粒。しかしながら一向に降るのか降らないのか、はっきりとしない曇り空。 暫くして、猫の額ほどの庭に植えられた紫陽花の葉を、雨
    うなぎ [734]
  • 夜鷹の床(1)

     濡れ縁に雀。障子の穴から乾いた風。骨組みとなった古傘に糊を塗り、柿渋を塗りたくった朱染めの和紙をピシャリ、と貼り付ける。長屋の手狭な三坪六畳間は、足の踏み場もないほどまでに傘で埋め尽くされていた。その中で大喜多与兵衛は黙々と傘貼りに没頭している。 男が一人、断わりも無く木戸から入って来た。与兵衛は意にも介さず。「相変わらず精が出るのぉ」 男は土間で埃を払ってかまちに腰を降ろし、その瓜実顔をつるり
    うなぎ [992]
 
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