官能小説!(スマートフォン版)

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ボーイズラブに含まれる記事が1120件見つかりました。

 
  • 晴れの日の一日,14

    「夏輝。」「え?」「さんはいらない。夏輝でいいよ、克巳。」やられた。あまりにも急だったから、ものすごいときめいてしまった。だから、「ぇ…!ぁ…な、なつ…き…?」ものすごく動揺して、うまく呼べなかった。「はは、何で疑問系なんだよ。」「笑う事ないだろ!な、夏輝…!」やっぱりどもってしまう俺にケラケラ笑う、夏輝…。その姿が可愛くて仕方がない俺はいよいよ骨抜きのようだ。前から好きだと思っていたけど、一緒
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  • 晴れの日の一日,13

    そう言うと、夏輝さんはまるで泣くのを必死にこらえてる子どもみたいに、瞳に涙をためてまた俺を見た。「…!!!克巳くん……。」だから俺は思わず、夏輝さんを抱きしめてしまった。「泣いてよ。我慢しないで…。あと、"くん"もいらないよ。克巳って呼んで。」「…克巳っ、ごめ…ッ。ゴメン……、かつみ。」何度も何度も、俺の胸の中で名前を呼んでは謝ってた。小さく泣きながら、小さく震えていた夏輝さんは、なんだか小さ
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  • 晴れの日の一日,12

    「夏輝さん、今日は俺も一緒に行く。」「何だか久しぶりだね。」俺の隣を歩く夏輝さんは、俺より少し背が低い。風に揺れる髪からは、以前と同じ甘い香りがした。「夏輝さん…、何だか元気がないね。何かあった?」「えっ?」「俺で良かったら話し聞くよ?夏輝さんが辛そうにしてると俺も辛いし。」眉間に皺を寄せて隣にいる俺を見上げる。ごめんね夏輝さん。夏輝さんを苦しめてるのは俺なんだけど、夏輝さんに優しくもしたいんだ
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  • さよならは五分前 9

    「あ、あそこに明かりついた家が…」簓の指し示す先に、こぢんまりした民家。 「…考えてみりゃ俺の家に行っても良かったんだ」そう思いながらも、海斗の本心は違っていた。 人。 動いている人間を見たかったのだ。 羽虫のように光に導かれながら、恐れていた。 簓はホッとしたように、確かな足取りで民家に向かう 海斗の心臓が狂ったように鳴り始めた。 大丈夫、大丈夫だ。 誰かがいる。 いるに決まってる。 「矢倉さ
    にゃんこ  [1,411]
  • さよならは五分前 8

    「そんなんで寒くない?」簓は言われて初めて気づいた。上着を車に忘れてきたこと。 「だ…いじょうぶです」大丈夫なわけない。唇も肌も青ざめて死人みたいだ。こんなときじゃなければ、休んで寝ていろとすすめる筈だ。 だが、今は…。 海斗はコートを脱ぎ、手渡した。 「汚れてるけどな」簓が首を降るのを、有無を言わさず羽織らせる。 「これじゃあどっちが跳ねられたんだかわかりゃしないな」苦笑まじりに呟く。 袖を通
    にゃんこ  [1,309]
  • さよならは五分前 7

    「俺も同じだ。それに君の言うのも最もだよ。俺が悪かったんだ、すまない」華奢な青年はあまりにも脆い。 支えてやらねば、と思う気持ちが海斗を冷静にさせていた。 何かきっと単純な理由があるんだ、そうに違いない。 大人しく頷く簓。不安げに見上げる彼を元気づけるように笑ってみせた 内心、恐怖で心臓は締め付けられてはいるのだが。 それでも、強がった効果はあった。 簓は笑顔というには余りにも控えめな微笑を返し
    にゃんこ  [1,345]
  • さよならは五分前 6

    こんなことがあるはずはない。 二人は事故からおよそ小一時間後も未だコンビニの中にいた。 警察は圏外。 店の電話はどこにも繋がらない。 そして一番二人を震撼させたのは…時計が止まっていることだ。 店の壁掛け時計。 店のレジの時計。二人の携帯。 海斗の腕時計。 全てが午後10時10分で時を止めている。 海斗は叫び出したい恐怖に胸を憑かれながらまだ、何か理由があるはずだとすがる…。 簓は完全なるパニッ
    にゃんこ  [1,166]
  • さよならは五分前 4

    ミニストップの中に入り、明るさと暖かさにほっとする…が、打ち身の痛みに思わず悲鳴が出る。 「大丈夫ですか?」おろおろと細い指を揉みしだいている青年こそ心配だが、とりあえずイートインに座り込む。 「あ、俺が…店員呼んできます」そこは甘えよう、と海斗はぐったりとテーブルに臥せった。 と、しばらくして更に平静を失った青年…簓が戻ってくると爆薬がしかけられているとでもいいたげに向かいの椅子に腰かけた。
    にゃんこ 題名間違えたので、変えました。  [1,268]
  • さよならは五分前 3

    額におずおずと当てられた布らしきものが、跳ねた相手からのものだと認識するのに大分かかった。 海斗は僅かに車に引っ掛かっただけらしい…幸いどこも骨は折れておらず、転がった時に出来た沢山の打ち身くらいか。 軽い脳震盪があとを引いているだけだろう。 「君は…?」大学生くらいの青年が、ビクッと怯えたように体を震わせる。 「あ、俺は、宮前簓です」こんな状況でも笑いがでた海斗は痛みにひきつりつつ微笑した。
    にゃんこ  [1,454]
  • さよならは五分前 2

    宮前 簓(ササラ)の意識が飛ぶ直前、過ったのは「給料日」という単語のみだった。 ドンッと激しく頭をハンドルにぶつけたあと、さらに激しい振動。 簓が何か妙な夢の奥底で誰かに揺り動かされ目覚めた時、傍には誰もおらず、ひたすらに頭の痛い自分がいたのだ。 「う…」口の中が乾いてる。 血の味がする…どこか切ったのかも…。 揺れているような頭を抑え転がるようにドアからでる アスファルトに足をつけた瞬間、自分
    にゃんこ  [1,630]
 
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