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ボーイズラブに含まれる記事が1120件見つかりました。
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ライアー 18
もちろん疑われたのはアキヒトだったけど、呼び出しをくらった彼は澄んだ声で「僕じゃありません…調べて下さい」と潔白を主張した。 アキヒトはクラスに帰り 「あんな汚いことを、僕はしないよ」と呟いて静かに涙をこぼしたら、女子たちの「酷い、疑うなんて」という後押しがいつのまにか広がり、それまで疑っていた連中も「生徒を疑う卑劣な学校」に話が流れていった。 ヒートアップして「授業をボイコットしよう」などと叫
にゃんこ [1,047] -
ライアー 17
高校一年になった春、アキヒトは順調に録でなしになっていた。 同じクラスになった僕がやっとこ入った進学校に彼は楽々と入ったのだ。燦然と輝く学年トップという肩書きを載せて。周囲から向けられる尊敬と畏怖の眼差し。 本当の父親が前科者で、母親はいないという境遇を隠さず毅然としているアキヒト。 名字も三谷から嘉納に変わった。 演技にも磨きがかかり、少しでも自分の意に沿わない相手は容赦なく叩き潰した その遣
にゃんこ [925] -
ライアー 16
まんまと資産家の跡取りになったアキヒトは、猛烈な勢いで勉強していた。 学年トップを飾ったとき、アキヒトは言った。 「人が人に従うのはな、そいつが絶対的に自分より優秀だと認めた時なんだぜ?容姿も金も頭脳も、全て巧く使える奴が勝ち残れる…自分の限界に気づいて墜ちていく奴は屑だ!勝てない奴ほど言うのさ…やればできる、こんなんじゃねえって。そんな奴は屑だ!…死ねばいい、あの世でほざけばいい、こんなんじゃ
にゃんこ 暗い話ですね、すみません(>_<) [973] -
ライアー 15
アキヒトが里子に出されたのは中学一年生の時だ。 子供の出来ない、かなりの上流家庭に養子になる前提で行ったらしい、と母さんが話してくれた。 本当は母さんがアキヒトを引き取りたかったんだけど父さんがどうしても了解しなかった、と母さんは前に話していた。 「資産家なんだよ、俺を引き取る奴ら。だからちょっと取り入ってやったのさ。チョロいもんだぜ、相手が欲しい言葉と顔をくれてやりゃあいいんだからな」アキヒト
にゃんこ [970] -
ライアー 14
あの男は虐待の罪で一年の実刑をくらい、アキヒトは「たったの一年かよ」と吐き捨てた。 ことなかれ主義の僕の父さんは片がついて胸を撫で下ろし、「母さんを怒らせると怖いな」と呟いて僕を笑わせた。 アキヒトがいつか父さんを自分の子にする、と言ったのを思いだし、さらに僕は笑ってしまった。そして。 アキヒトはそれから、施設から学校に通った。 夏休み、アキヒトのカリスマに洗脳された男子らは、寵愛を受けようと画
にゃんこ [1,089] -
ライアー 13
全てが変わったのはあの日からだ。 僕の母親は、ズダボロなアキヒトと話をした。 母さんは言った。 「貴方を助けたいけれどそれは全てが変わることを意味するの…私は今の現状を変えたい。貴方はどうしたいのか聞かせて。私は貴方が戦うなら、一緒に戦うから」頭がいい貴方ならわかるわね、と大人同士みたいに母さんは向き合っていた。 母さんはあの男に一度電話していた。これ以上虐待を続けるならアキヒトを帰さない、と。
にゃんこ [892] -
ライアー 12
「なんで、なんでこんなこと…ひ、ひど…血…アキヒト、なんで…」一度叫ぶと止まらなくて、自分の声が怖くて両耳を塞いだ。 両目も硬く閉じた。 こんな現実なら見ないでもいいんだ。 優しい、柔らかい世界しか知らなかった僕の昨日までを返してよ。 塞いでいた両手が、そっと外された。 閉じていた目を開けると、アキヒトがいた。 まっすぐな目で、僕を見ていた。 「大丈夫だよ」優しかった。 僕の声帯はやっと音波を送
にゃんこ [948] -
ライアー 11
ぼろきれだってここまでじゃない。 上半身裸で、壊れたオモチャみたいに放り出されていた。 ズタズタな襖の奥にアキヒトはいた。 こぜまい部屋の真ん中に。 僕は膝をずって、アキヒトのそばへ…一瞬死んでいるのかもしれないと考えて、固まった。 触れるのも躊躇われた。 血だらけ。 あざだらけ。 新しい血、こびりついた黒い血…ああ。 声もなく見下ろす僕に、アキヒトはゆっくり視線を合わせた。 その奇妙な表情には
にゃんこ [862] -
ライアー 10
うるせえんだよ! 跳ねる用に開いた扉に飛ばされた。 男はいきなり僕の胸ぐらを掴んで引きずり、部屋に放り込んだ。 「好きにしろ、俺が帰るまでにまだいやがったらてめえを川に沈めてやる」玄関に放置され、背後に叩きつけられた扉の閉まる音 僕は恐怖で立てなかった。捕まれた胸元を見て、そこに赤い染みがあるのを見て部屋の奥を見据えた。 あの男の拳は血に濡れていたんだ。 誰の? 誰の誰の誰の誰の。 わかってる。
にゃんこ [968] -
僕の居場所?
僕は小さい頃からここにいる。 1番古い記憶も施設のことだ。 園長のとこに行くと、隣に青年が立っている。 年齢は23ってとこで背が高く、すらっとしてるが肩はがっちりしている。黒髪が風になびく。 『きれい……』 思わず口から出てしまった。 その言葉を聞いた青年はにこりと笑った。 園長の話しによると施設で新しく働く職員らしい。 だが、問題がある。 それは部屋が空いてないから一人部屋の僕の部屋に一緒
龍 [1,123]