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月夜の晩に 7

[2492]  にゃんこ  2010-06-04投稿
葉瑠先輩の指先が、俺の全部になる。

世界はいま、葉瑠先輩に集約されている。

俺は怖かった、されてる行為の異常さも…なにより自分自身の制御不能な快楽も…。

先輩の手慣れた動作で、男相手も初めてじゃないのかも…とよぎる考えが、チクリと胸をいたぶった。
それなら先輩の…この…行為に…深い意味なんて…
だめだ、支離滅裂、か、考えまとまらな…

「風見…ほら…すんなり…ねえww」

先輩の長い指が、俺の中に侵入してくる。
抵抗したくても、力が入らない…。

「風見、お前のそんな顔が見たかった」

…どんな…?

自分自身さえわからない感情が顔に出てるの?

「は…る先…輩」

月に照らされた部室で、蠢く二つの影。


俺たちは、ひとつの影になっていた。

望もうと望むまいと…。

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