月夜の晩に 19
「先輩、出掛けるんじゃないんすか…」
閉じられた玄関、抱きすくめられた俺。
長い腕が回されて息が出来ないくらいの強さで締め付けられて。
「どうでもいいさ」
掠れた声。
欲情している時の先輩の声…。
冷たい唇が俺の唇にぶつかる。
濡れた舌が捩じ込まれる。
「っ…ま、って…」
「待たない。どれだけ待ったと思ってんだ」
先輩の指がいとおしげに俺のシャツに滑り込み、肌を探っていく。
「疲れるんじゃないの、俺のこと」
我ながら根に持つ性格。
先輩は首筋に舌を這わせながらクスリと笑った。
「疲れるの、コミで可愛いよ」
むっとしてみせようとしたのに、嬉しくて嬉しくて。それが恥ずかしいから目を閉じた…暗闇になると一層感じる。
全身包まれる。
先輩の息づかい、匂い、指…舌…。
ずっと溺れていたい。
ずっと感じていたい。
離したくない、一時でも自分から離れたことが信じられない。
「好き」
本当に小さく呟いた。
ドキドキした。
伝えることの喜びで満たされた。
世界が変わった気がした。
閉じられた玄関、抱きすくめられた俺。
長い腕が回されて息が出来ないくらいの強さで締め付けられて。
「どうでもいいさ」
掠れた声。
欲情している時の先輩の声…。
冷たい唇が俺の唇にぶつかる。
濡れた舌が捩じ込まれる。
「っ…ま、って…」
「待たない。どれだけ待ったと思ってんだ」
先輩の指がいとおしげに俺のシャツに滑り込み、肌を探っていく。
「疲れるんじゃないの、俺のこと」
我ながら根に持つ性格。
先輩は首筋に舌を這わせながらクスリと笑った。
「疲れるの、コミで可愛いよ」
むっとしてみせようとしたのに、嬉しくて嬉しくて。それが恥ずかしいから目を閉じた…暗闇になると一層感じる。
全身包まれる。
先輩の息づかい、匂い、指…舌…。
ずっと溺れていたい。
ずっと感じていたい。
離したくない、一時でも自分から離れたことが信じられない。
「好き」
本当に小さく呟いた。
ドキドキした。
伝えることの喜びで満たされた。
世界が変わった気がした。
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