官能小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ボーイズラブ >> ライアー 25

ライアー 25

[1133]  にゃんこ  2010-07-21投稿
「眠れないんだ。

怖くて。

目を閉じると俺はあの薄汚いアパートにいる。

ケバい化粧した女が言うんだ…今度こそ本物の愛なの…必ず迎えにくるからそれまでの辛抱よ、愛してる愛してる愛してる…

俺は泣きながら行かないでって叫ぶ。

俺も連れてって、ねえって叫ぶ。
女は振り返って、天使みたいに笑う。
愛してる、だから待っててって…」

「目が覚めて確かめる。
柔らかいベッドにくるまれてる自分を。
それから、また目を閉じる
親父が殴る…女が出ていったのは俺のせいだって。
だからお前が女の代わりを果たせという。
俺はその通りにする…

無力だから。
生きたいから。

死にたいのに生きたい。

…今だって」


僕の肩が濡れていた。
僕も泣いていた。
死にたいのに生きたい。 矛盾した生き物。

邪魔するなよ、と脅した僕の横で泣く君。

自分の為なら平気で人を陥れ、嘘をつく君。

未だに悪戯な目を持つ君。
僕の横で泣く君。


その全てが「アキヒト」
孤独で怖がりな君だ。

感想

感想はありません。

「 にゃんこ 」の官能小説

ボーイズラブの新着官能小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体 - PC版へ
© TagajoTown 管理人のメールアドレス