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妄、想なんです 9

[1351]  にゃんこ  2010-10-05投稿

そういうわけで、ブログを更新する余裕がなかったんです。

だって僕の見ていた小早川理央という人は、いなかったんですから。

単に彼によって巧みに作られた人形だったんです。
壊れてしまった偶像を、僕は何故か惜しいとは思わなかった…むしろ、新しい小早川理央という人間に激しく惹かれてしまうんです。
いい加減にしろ、と言われても仕方ない。

激しい口づけ(というより凌辱?)のあと、彼は僕に言いました。

「今まで通り透明でいて」
それが彼の望みならそうしようと思えました。
学校生活が送れなくなるという恐怖じゃなく、単にそうでないと彼と繋がれないからです。

彼にとって、唯一自分を出しても「脅威」にならない存在なんです。

彼はあれから、全く変わりません。

活き活きとして、快活でクラスのムードメーカーです
あんなことは夢だったんじゃないかと思うくらい普通なんです。

けれど。

時々僕に切り返す瞳は、暗闇に沈む太陽みたいに陰で僕はそれだけで締め付けられます。

彼が嫌いだ、というまやかしはもう通用しないところまで来ました。

そう、僕は救いがたい程に
焦がれているんです。

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