妄、想なんです 19
網を張ってから三週間が過ぎた。
毎日、僕は学校に行き、小早川も毎日変わらず登校している。
なんて眩しいんだろう?
あどけない少年そのまま、笑ったり駆けたり。
仲のいい友達の肩を叩き、相手も笑顔を返す…。
こっちこそが幻なんじゃないか?
僕は何回、小早川を抱いただろう。
初めてのあの日から、僕らは何回も身体を重ねてる。
あの同じ場所で。
いつも一方的なメールで呼び出されて。
理央は必ず「壊して」と僕を煽る。
嫌えば嫌うほど、好きになっていく矛盾。
身体の奥まで貫いて、果てて…何が残るんだ?
一度聞いたことがある。
「何でこんなことしてんの…?」
理央はクスッと笑って裸の肢体を僕にぴったり寄せた
「セックスが好きだから」
身も蓋もない言い草に、思わず振り払いたくなる。
「汚いな、お前」
理央は頷いた。
「今さら気づいたの?」
「誰でもいいわけ?」
理央は僕の胸に委ねていた頭を起こしてジッと僕の目を覗きこむ。
「違う」
思ってもいない言葉に動揺した。
「英士だから」
その一言は僕の胸を抉り、僕は目を逸らした。
僕は…泣きそうだ。
毎日、僕は学校に行き、小早川も毎日変わらず登校している。
なんて眩しいんだろう?
あどけない少年そのまま、笑ったり駆けたり。
仲のいい友達の肩を叩き、相手も笑顔を返す…。
こっちこそが幻なんじゃないか?
僕は何回、小早川を抱いただろう。
初めてのあの日から、僕らは何回も身体を重ねてる。
あの同じ場所で。
いつも一方的なメールで呼び出されて。
理央は必ず「壊して」と僕を煽る。
嫌えば嫌うほど、好きになっていく矛盾。
身体の奥まで貫いて、果てて…何が残るんだ?
一度聞いたことがある。
「何でこんなことしてんの…?」
理央はクスッと笑って裸の肢体を僕にぴったり寄せた
「セックスが好きだから」
身も蓋もない言い草に、思わず振り払いたくなる。
「汚いな、お前」
理央は頷いた。
「今さら気づいたの?」
「誰でもいいわけ?」
理央は僕の胸に委ねていた頭を起こしてジッと僕の目を覗きこむ。
「違う」
思ってもいない言葉に動揺した。
「英士だから」
その一言は僕の胸を抉り、僕は目を逸らした。
僕は…泣きそうだ。
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