官能小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ボーイズラブ >> 紺碧の空に星 4

紺碧の空に星 4

[1540]  にゃんこ  2010-10-20投稿
「引っ越してから僕は春臣を消した。

僕は僕の望む、綺麗な人間になった。
でもさ…でもさ…

いつだって怖かった。
僕の汚さがいつ露呈するんだろうって。
存在自体が汚いと誰かが気づくんじゃないかって。

生まれちゃいけなかったのに。

英士、僕は望んだんだよ。僕という人間に終止符をくれる人を。

僕に流れる悪に気づいたのは君だけだった」


理央は立ち上がり、僕を見下ろした。

「君を利用したんだ」

氷の声。

「抱かれていた時も、君にじゃなかった。
春臣だ。
春臣を見ていた。
君の僕に対する憎しみに、春臣がかつて僕に対してぶつけていた憎しみを重ねたんだよ」

夢見るように、目を閉じ…囁いた。

「俺、ということで春臣を本当には忘れないようにしていた。
僕のなかで春臣を生かしていた。

あ、そうそう…

春臣はね、死んだんだ。

少年院で自殺したんだ。

僕の愛するひとはいないんだ。
もうどこにもいないんだ」

僕はふらつくように立ち上がった。

「英士、僕が憎い?」



ああ。



「なら、殺してよ」



理央は僕の手を、そっと自らの首筋にあてがった。

感想

感想はありません。

「 にゃんこ 」の官能小説

ボーイズラブの新着官能小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体 - PC版へ
© TagajoTown 管理人のメールアドレス