官能小説!(スマートフォン版)

テイク 1

[2008]  にゃんこ〜皆さん投票ありがとうございます、で、バカに決定ww楽しんで頂けたら幸いです(≧▽≦)  2010-11-02投稿
「風介、待てよ」

「やーだね、捕まえてごらん」

あはははは、うふふふふ。
時は11月。
キラキラ光る波打ち際で俺たちは追いかけっこ。

はしゃぐアイツの笑顔が眩しくて、手を翳す。

「つーかまえたっ♪」

俺の足が砂で縺れ、転びそうになり…支えようとした風介もろとも倒れ込む。
どさっ。

「双葉(ふたば)…」

俺の名前を読んでジッと見据えられ…俺は…俺は…
「……クッ…」

「…ブ」

風介と俺は転がって、砂まみれになりつつ爆笑していた。
背後から怒りに満ちた声が轟く。

「てめーら、ふざけんなっ真面目にやれっ!!!」

風介はヒイヒイ笑いながら舌を出した。

「わりぃ…で、でもさ」

俺ものたうちまわって止まらない笑いを抑える。

「だ、だ、だめだってえ〜ふ、風介、唇震えてたろ?あれで俺、もー…」

「いやいやいや、ちがうっしょ、おめーのマバタキが尋常じゃねーから…」

お互いがお互いに罪をなすりあっていたところを、バコッと丸めた台本でぶったたかれた。

「このバカ共が!何度テイクすりゃいーんだっ」

映研の響先輩だ。

今回の、「腐わ腐わ」の監督兼脚本家兼演出担当なわけで。

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