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ラック・ガール #02

[3844] 輪廻 2011-01-28投稿


「はぁあ…最高だ…」
「ナマで出してェ〜」
「バカ、そしたらもうヤれなくなるだろが」
「また来週ねェ、ヘヘヘ」


少女は無意識に体を激しく痙攣させていた。
瞳は虚ろに開かれ、
どこか一点を見つめていた。


「ちょっとリルナちゃん…!
最後の挨拶よ…!」

男性店長が女口調で少女を小突き、無理矢理立たせた。

リルナと呼ばれた少女は、震える脚と、力の入らない腰を両手で抑え、舞台に用意されたスタンドマイクの前に立った。

「はぁ…ぁあ……。
き……今日も…。
今日も…皆さま、いっぱい…いっぱい……。
リルに出してくれて…ありがとうございました!…ぅう…ぁ…。
……あはは、…ごめんなさい、
ちょっと…力が入らないかな……」

客たちの応援に、少女は笑って応えた。

「来週も……いっぱい…いっぱい……リルに出して下さい…!
待ってますからね……!」

店長が客を外に返し終えた頃には、少女は舞台上に横たわって再び痙攣していた。

「はあっ…はあっ…はぁ…!」

「フフ、今日もこっぴどくイジメられたみたいネ。
ナカには出されてない?」

「は…はいっ!…皆さん、とっても良い人たちですから…!はぁ…!はぁ…!」

「金曜日の夜から日曜日の夜まで三夜連続。計百五十人以上。
よく頑張ったわね。
給料、色付けといたからネ」

リルナは爽やかな笑顔で応えたが、
その体は連日の『業務』に、完全には耐え切れていなかった。

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