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ラック・ガール #12

[2755] 輪廻 2011-01-29投稿


マスターが過去の記憶から意識を戻すと、
リルナは既に舞台にはいなかった。

「いやぁ今日も最高だったぜマスター!!」
「明日も来ますよ!!」

「ええ、毎度どうも!」

リルナは既にシャワー室に向かったようだった。
彼女は眉を吊り上げ、むくれていた。

「マスターったら途中から全然見てないんだもん!!ひどいよ!」

「ごめんごめん!
でもたった二日で凄いお客さんの数ネ…」

「うん。ちょっと疲れちゃったかな……。
じゃあ、先に寝るね。
お休み!」

「お休みなさい」

リルナは高校に通い、友人たちや久波蹴人の顔を見るため、
マスターへの恩返しのため、
この『業務』をこなしていた。

果たして今この店に、
『従業員』は何人いるのか。

もし自分がいなくなったら店は、
マスターはどうなるのか。

布団に潜って、リルナはそんな不安を断ち切った。


次の日はさらに客数が増し、
店の外に溢れ始めていた。

マスターは先着順で整理券を配り、
さらに翌日分の整理券も配布した。

「リルナちゃん、今日だけで…ひゃ…百五十人分の整理券…無くなっちゃった…。
明日はその……倍…来るみたい…」

リルナは更衣室で目を見開いて驚いたが、
無理矢理笑ってマスターを安心させた。

「だ……大丈夫…ですよっ。…ほら
…今までだって…ね!」

今まで一日で百五十、三百人を相手にしたことなど無かった。
リルナは体が震え始めたのを、
肩を抱いて誤魔化した。

「だって…リルナちゃん、今日なんか…お一人様……一回お小水サービスの日だし……」

「リ、リルはおしっこ喜んで飲んじゃいますから!……ひ、百五十人なら…なんとか………なります…よ」

要するに百五十人を三回分、四百五十近い射精と尿の雨を浴びることになるのだった。

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