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トライアングル 10

[1007] にゃんこ 2011-02-18投稿

連理が好き。

その告白は、不意に思い付いた言い訳のわりにはいい考えだと思った。

「女の子…はダメなの?つまり…その…」

ゲイかって?

「違う」

俺は静瑠を見据えた。

「アイツだから好きなんだ…何もかもが、好きなんだ…笑顔を見ると泣きたくなる。
少しでも傍にいられたら嬉しい…反面、苦しい。
触れられたら、想いが届いたら、明日にだって死んでもいい。
お…あ、アイツの為なら俺は何だってしてやる。
でも…それ以上に

この気持ちが消えてくれるなら…俺は…」

俺はいま、お前に、伝えてるんだ、静瑠!

声が途切れた。

泣いていた。

友達でいたいんだ、せめて傍にいたいんだ。

静瑠、静瑠…静瑠…。

お前の為なら、俺は何だってしてやるのに。

「琉聖」

はっと顔をあげると、静瑠も泣いていた。
眼鏡を外して、袖で涙を拭いていた。

「俺…全然知らなかった…琉聖が凄い辛い時に何にも出来なかった…。
話してくれて、ありがとう…俺、嬉しいよ」

一歩近づいた。


だめだ、止まれ!

手を伸ばしてしまう。

やめろ、ばか!
その手は全部を壊しちゃうんだぞ…!

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