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トライアングル 25

[1065] にゃんこ 2011-02-22投稿

静留は息をついで、俺たちを見つめた。

「複雑っていうよりは…怖いんだ。やっぱり理解、できないんだ…お、男同士っていうのが…俺、慣れてないし、慣れればきっと…」

「もういい!」

俺の声が他に誰もいない教室に響いた。
硝子みたいに落っこちて、そこらじゅうに破片が散らばったみたいな瞬間。

静留は後ずさった。

「気持ち悪いなら悪いってはっきり言え。応援するなんて綺麗事だったって言えよ。男同士なんか気色悪いんだって言えばいい」

連理が、詰め寄る俺を抑えた。

「落ち着けっての」

「お前なんか大嫌いだ」

静留に叩きつけた。
めまいがする。
チカチカ星が瞬く。

「もう、友達でもなんでもない」

わけのわからない衝動が突き上げてきて、本気で静留を突き飛ばした。

「りゅうせ…」

「うるさい!」

足元が揺れた。

いや、俺が揺れてんの? 膝が…震えて、立てな…


連理が俺を抱き止めて、そこからはゼロ。


全くの無の世界。






「…どこ?」



なんか見慣れない照明。


「俺んち」

真上に連理の顔。

「…?」

わけわかんねえ。

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