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トライアングル 39

[906] にゃんこ 2011-03-06投稿

静留が帰る。

その後ろ姿をそっと見送って…

ふと気づいた。

恋に、ケリがついたこと。
自分の殻を取り去ってまで俺を守るために戦った静留
俺が傷つけたのに、俺の為に泣いた静留。

そんな静留に俺は何をしてやるのがいい?

答えは簡単だ。

親友でいてやること。

永久にこの想いを閉じ込めて錠をかけること。


わかっていたけど、
辛い。

辛いけど、嬉しい。

親友でもいいさ…あれだけの想いを聞けたなら。

消えていく静留をみていた俺は、背後から見下ろしてる存在をウッカリ忘れていた。

「で?」

耳元にいきなり囁かれて、ぎゃっと飛び上がる。

恐る恐る、振り返り…連理の、唇歪めて若干怒りを含んだ目を見つめ返し…いや見つめ返す努力をする。

「あ〜…え〜…」

「おっまえは!!!!
この、自己中!!自己中!!!自己中があ〜!!」

頬っぺた両手で、本気でつねられて痛さにチカチカした。

「いたたたたたた、ごめんて、ごめん!!いや、ごめんなさいって、いたた!」

ようやく連理の手が離れ、俺はハムスター並みに頬をグルーミングした。

連理は、ふんっ、と鼻を鳴らした。

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