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the angel make love 4

[3055] 輪廻 2012-08-09投稿


「……はぁ…。や…やです……!!やめて…!!」


貴斗は、涙を浮かべて嫌がる花子に、
虚ろな目を向けた。


「…っ……はぁ…やってらんねーよ。とっとと決めさせろ」

花子は乱れた髪を直し、答えた。

「もう一度太陽が昇らなければ…できません。そういう儀式の条件なんです…」

「天界にも、雨は降るのか?」

「…ええ…降ります。ですから雨や曇りで太陽が出ない日は、儀式もできません」

貴斗は花子に向き直り、再び彼女には抗えない力でベッドに押し付けた。

「!?」

「賭けようぜ。
明後日まで太陽が出なかったら、
ヤらせろ」

「なっ…!!?」

「明日、明後日に太陽が出たら、ここに連れ込んだことをおめーの寮の奴らに謝りに行ってやるよ。
もちろん、おめーが間違って俺を殺したことは言わない約束でだ」

「…そ…そんな…!どちらにせよそんな行いをすればあなたは地獄行き確定ですよ…!?

死者が天界人を……はぁ…ぅ…ん…!

強姦するなど…!ぁあ…ひぅ…!

あっ…!
た、貴斗さん…!

天界人と死者が交わるなんて…
聞いたことありません…!!」

「うるせーな、いいから今日からここで寝泊まりしろってんだよ!」

(な…なんて理不尽な人なの…!!
人の弱味に漬け込んで…)

花子はふと考えた。
貴斗は弱味には漬け込んでいない。

むしろ、不自然にも強引に自分を連れ込んだではないか。

間違って自分を殺したことは一切言わずに、わざわざ力づくで。

花子はさらに考えた。

何故、自分が寮を嫌っていると分かったのか?
何故、天界案内人ごとき自分を連れ込んだのか?

貴斗は寝る間際、花子に、静かに言った。

「………おめー、最近鏡見てねーだろ」

貴斗が寝静まる頃、花子は気になりだし、鏡台の前に腰掛けた。

「……………」

花子の顔は、辛そうに目の下にくまを作り、虚ろな目で笑顔を作っていた。

(これが…私………)

「よ…余計なお世話ですよ…」

そう言って見た貴斗の寝顔も、辛そうに歪んでいた。

「…貴斗…さん……?」

花子は貴斗を見つめながら、
窓の外の雨音を子守唄に眠りに落ちた。

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