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モノクロの世界で9

[1375] 翠蓮 2013-02-10投稿
「話がある。その女を退けろ」

至って冷静に、でも怒りを込めて言い放つ。

須藤は少しキョトンとしたあと、何かを察したようにハッとし、僅かに笑みを浮かべた。



「ごめんねー、さきチャン(女の名前)。男同士の話があるからまた今度しようね」


須藤にそう言われた女は「えー」と納得いかない顔をしたが、服を着直し渋々その場をあとにした。

すれ違う瞬間、物凄い眼で睨まれたのは気のせいだろうか…。



「...で? 話ってなに?」


女の手によってドアが閉められてから、須藤が口を開いた。


俺はグッと拳を握りしめ、答えた。



「まず、殴らせてくれ」



「は?」

バキッ!!



…ミラクルヒット。

俺の固めた拳は須藤の顔面に見事ぶち込まれた。


「…っくぁ…っ…な、何すんだ急に!!」


須藤はよろめき、驚きと少しの怒りが混ざった声で聞く。
さっきまでの余裕ぶった笑みが崩れた。

俺はそんな彼に冷たく言う。


「キスのお返し」


「…キスぅ?」


何の事だか分かってない顔。ふつふつと怒りが沸き上がる。


…もういっぺん殴ってやろうか…。


「お前のバカな行動のおかげで俺は部員に引かれてんだぞ。」


「バカ」を強調して言葉を並べる。
須藤はようやく思い出したのか、「あ〜」と口を開き笑った。


そして、俺の怒りゲージを最大まで上げるには充分な一言。


「あれ、まだ根に持ってんの?めんどい性格してんな翡翠」




…カッチーン。


頭ん中で何かが弾けた。



「…根に持つも何も…
部員全員に持たれてんだよ!!俺がホモだってイメージを!それもお前のせいで!!これじゃ部活まで居づらくなるだろうが!どう責任取ってくれんだこの変態バカ野郎!!」


早口言葉みたいに喋ったせいで息が切れた。



人間嫌いな俺にとって学校は最低な場所で。
でもそんな中でも唯一安らげる時間がある。
それが昼休みと部活だけなんだ。
それさえ壊されたら、腹も立つ。



「…あは、滑舌いいなぁ翡翠。」


「…っお前…!」


これだけ文句言っても余裕たっぷりに笑う須藤に、怒りの熱は冷めるどころかもうオーバーヒート。

須藤のネクタイを手荒にひっ掴み、もう一度殴ろうと拳を振り上げる。


…が、それは須藤の大きな掌へ包み込まれた。


「…!」


須藤は、不気味な笑みを浮かべて。


「いいぜ。責任…
取ってやる。」



そう、言った。

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