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モノクロの世界で13

[2034] 翠蓮 2013-03-02投稿
「…はぁ…」


小さく息を切らしながら俺はソコに立っていた。


"視聴覚室"

目の前のドアの上にそう書かれたプレートがぶら下がって付いている。


ドアの窪みに手を掛け、少し間を置いてから横にスライドさせる。

カラカラと音を立てながら抵抗もなくソレは開いた。



そして視界に入った人影。見なくても正体は分かりきっていた。






「やぁやぁ淫乱男子翡翠くん。
待ってたよん♪」




「…うるさい」


クソむかつく第一声に眉間にシワが寄る。

声の正体はもちろん須藤。
彼は不敵な笑みを浮かべながらこちらを見つめて言った。


「あの写真、びっくりした?」


・・・・こいつ…。


「…当たり前だ。
早く消せよ」


「いや♪
だって可愛いもん」


しれっと、そんなことを言う。
消えたばかりの怒りがまた込み上げてくる。


「…はぁ、…お前、一体何がしたいんだよ?
逆ギレしてあんなことしておいて、まだ苛め足りないのか」

苛ついた溜め息を吐きながら、そう聞いてみる。

だって本当に、コイツの行動が理解できない。予測できない。
何を考えてるのか分からない。

怒りに任せて殴った俺のあの行動が悪かったのだろうか。
須藤はそのことを謝って欲しいのだろうか。
だったらそれでいい。こんな面倒なやり取りするくらいなら、いっそ素直に謝って事を済ましたい。
別に俺にはプライドもクソもないんだ。


「謝ってほしいなら、それでもいいよ、俺は。
それで須藤の気が済むなら」


俺がそう言うと、須藤は何故かキョトンとした。

そして、フッと吹き出して言った。

「ははっ、…違う違う。
別に謝って欲しいんじゃないよ。
つかもう殴ったことなんかどうでもいいし」


笑いながら、勘違いだと顔の前で手をヒラヒラ左右に振る。


だったら何が望みなんだよコイツ…。


また分からなくなってイラッときた俺は、そのまま問いかける。

すると須藤は、意味不明な言葉をサラリと口にした。


「・・・俺の望みは、翡翠だよ。
・・・お前が欲しくなったの」


・・・・・・・・・。


<キーンコーンカーンコーン>


須藤の、訳のわからない発言に目を丸くしてたら、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。



「…だから、俺のモンになってよ。翡翠」


チャイムなんか完全無視の須藤は、言葉を続ける。


「言っとくけど、拒否権なんかないよ。
嫌だって言うんなら、あの写真ネットで流すから。
そしたら翡翠、もう外出れないね」


クスリと口角を上げながら、とんでもないことを言い出す須藤。



・・・・・なに?なにを言っている?


頭が回らない。
突拍子もないこと言われて。


「…脅し、かよ」

語尾が震えた。体も震えてる。

そんな俺に対して、須藤は余裕たっぷりな様子で答えた。


「そう思うなら思っておけばいいよ。それは翡翠の自由。
でも明日全校生徒写真の話題で持ちきりー♪ってね…」


「・・・・っ」

ゾッとした。須藤に。

ここまで言われて芽生えたのは、怒りじゃなく恐怖心。


…どうして。何で。

何で須藤は…
俺にこんな仕打ちを…?


「…なんで、こんなこと…。
遊び相手ならいくらでもいるだろう、お前には…。
どうして俺なんだよ…ッ」


分からない。どうすればいいのか。



「何怯えてんの?簡単なことじゃん。
黙って俺の言うこと聞けばいいんだよ。…な?」

「ふざけんな!
正気かお前…、俺は男だぞ?」


「知ってる。でも翡翠はそこら辺の女より綺麗で可愛いじゃん?」

…知るか!何で聞く?

須藤のモノになるってことは、昼みたいなセクハラ行為を毎回ヤらされるということか?




そんなの…絶対に嫌だ。

だけど…あの写真をネットでさらされても困る。


―――どうすれば…。

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