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遠い日の唄 8

[1792]  にゃんこ  2010-01-08投稿

唇を重ねて、無理に引き離してから愕然とした。

いや、な、なんで?

としかいいようがない。
ユウは、びっくりしたように目を丸くしていた。
涙は止まった。
…よしよし、それならいいんだ。

いや、よくない…。

「…鋼さん、今の…キスだよね?」

「ああ」

頷くしかない。
あ〜、俺変態じゃん(汗)

だが、ユウはニコっと笑った。 ちょっと、恥ずかしそうに。

「僕、初めてだ」

だろうな、とか思う。

あああ…可愛い!
どうしよう。

「鋼さん…」

じっと、見つめられて俺は柄にもなく心臓がはねあがる。トランポリンみたいな勢いだ。

「わかんないけど、僕、鋼さんが初めてなら構わないから」

〜!

なんでだ?
出会ってまだ数時間だ。 お互いなんでこんなに惹かれてる?

余計なことは考えるな、というさっきの決意に従って俺は…ユウを抱き締めた。
「鋼さん、僕、これ夢だと思うんだ…」

??

ユウは静かに呟く。

「目が覚めたら…僕は…
だから、鋼さん…離さないで。怖いから、ずっと…一緒にいて」

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