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扉の向こう側?

[3229]  日和  2010-03-17投稿
あと40分。ホットミルクの残りを考えてもあと2杯はゆっくりと飲める。

手持ちぶさたにメニューを見ていると 『雪国風ラッシー』やら『ザ・おしるこドリンク』など、気になることこの上ないネーミングを発見!

ただ、観光地価格なんだよな…?

この2つを頼むとして…、

あれ?俺、財布どこやったっけ?!

慌ててポケットを探るがない。コートのポケットにもだ。

もしかしたら この小屋まで引き返したときに落としたか―。

探しに行こうとして残りのホットミルクを一気飲みした。思ったより熱かったけど仕方がない。席をたち、マフラーとコートを取ろうとしたら、


ガッ!!

はッ?!?

いきなり手を掴まれた!
そのまま引っ張られて椅子に座り込んだ。

なんだよ?!誰だ?!こんなやつ知らない!!

『もう帰っちゃうの?ぉ留守番じゃなかったっけ?』
“ぉ留守番”を強めに言ってバカにされてる。怪訝そうな俺の態度は気にしていないのか、その男は楽しそうに笑っている。

『―ちょっと忘れ物が…』財布をなくしたかもしれない、とはいいづらいから言葉を濁す。だからいい加減手を離してくれ―。

『……それって、コレ?』

そう言いながら男のポケットから出てきたものをみて驚いた。

財布だ。 俺の。

『ありがとうございます!拾ってくれたんですねぇ!』

そう言って手を出すが、財布はヒョイと手を掠める。

『!!ちょっと―』

『拾ってあげたから―』

捕まれた手がさらに引っ張られる。引かれた勢いで腰が浮いた。上半身、特に顔がその男と近くなる。

『俺に付き合わない?財布のお礼で♪』

そいつが何を言ったのかわからない。なのに俺は―\r



キスされる― 咄嗟に頭をよぎった。

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