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甘い過ち…(3)

[4776]  Y子  2010-03-19投稿
「タロー!ダメだぞ!昨日ような歩き方は!奥さん疲れるだろ!」
男はタローに話し掛けるる都度、煮干しを与えた。
タローは、判りました と 言う風にクゥ-ンと鼻を鳴らす

「奥さん、タローと歩いて見て下さい。タローが言うことを聞いた時は必ずこれを一匹、与えて下さい」
男は束にしたロープと煮干し袋を私にくれて言った
「歩くだけでいいんですか……タロー…行こうか」
タローは私の前をロープをたるませて歩調を合わせて歩いた。
男が後ろから拍手をしてくれて嬉しくなった

「奥さ〜ん!背中!背中!…背筋を伸ばして〜」
振り向くと男が背筋を伸ばしてその場で足踏みをして見せてくれた。
私はそのように歩いて見た。タローを従えている優越感があった。

男に聞こえないところまで来て真似をして見た。
「ストップ!」…タローがピタリと止まった!
私は嬉しくなって煮干しを与えた。
「お前、偉かったんだ!」
頭を撫でてやった。
ターンして男の傍に戻った。
「ああ、こんな散歩なら、辺りの景色を私も楽しめます。楽ですね。ね、タロー…明日から楽だね」
私も両方に話し掛けた。
「そうですよ。アメリカやイギリスではファッションですからね。エレガントにスマートに女性は歩きます。犬に引っ張られたら…恰好がよくありません。…タローいいな!こんな綺麗な奥さんを…更に恰好よく見せるのがお前の役目だぞ」
と言って煮干しを与える

「タロー!家に帰ったらお前はナンバースリーだぞ!奥さんの下だぞ!」
「あ、タロー、お正月までナンバーツーでいいよ!パパ帰らないから」
今、考えるとその一言が話しを別の方向に導いた気がする。

「おお、良かったなタロー!…お正月って、長いですね、どこか外国へ?」
「ええ、今はシンガポールです気楽でいいです。ねタロー」
「マーライオンか…私も台湾シンガポールを行き来しましたよ半導体の仕事で…」
とタバコに火を点けた。
見るともなく見たその遠くを見るような横顔に「男」を感じたのだった。
ゾクッと何故か!

「そうなんですか…」
「ええ、アメリカ、イギリス、オーストラリア…行きましたねえ…懐かしいですよ」
タローがクゥンと鼻を鳴らす。
「おえ、タロー、無い。無い。空っぽ!俺の今夜のオカズなのに!」
男は煮干し袋を逆さまにしてタローに納得させた。
「あッ、ごめんなさい。ほんとに煮干し…」
私がいうと男はハッとしたように
「いえ、いいんです!冗談です。明日、買っとく。明日また来いタロー」
とタローの頭をなでる。
「あ、いえ。私が買いますよ、煮干し。明日…」

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