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甘い過ち…(5)

[4305]  Y子  2010-03-19投稿
「MITというのはマサチューセッツ工科大学の略です。その大学院が私の留学先です…どうぞ、マイハウスをご案内します。コーヒーでも入れますよ」
私が少し躊躇していると染矢四郎…四郎は振り返って私に言った。
「みどりさん、ダンボールハウスと思ってない?俺ん家」
私はズバリ、当てられて慌てて
「いえ、そんな…」
と言って四郎に従った。
橋に近づくに従い全貌が見えて来た。
「アメリカじゃね、野営生活は珍しくないんです。アウトドアスポーツの感覚でね。俺には合ってる…快適です。何よりも水が気に入ってる。灯台元暗し、誰も気がつかないがこの川の水は名水だ」

橋の付け根から両方にロープが引かれ雨よけ用の迷彩色のシートが張られ…その下にカラフルなキャンプ用テントが組み立てられている。
日本で見掛けるようなチャチな物ではなかった。
「うあ、なかなか素敵じゃないですか、四郎さん!まさに、キャンプね…」
私は本当に感嘆した。

「これ、MITの証明書。入り口に掛けるのが義務付けられています
警察も文句は言えない。…その椅子に掛けてて!コーヒー、入れます!」
四郎は傍のトーチのピストンレバーで空気を圧縮して火をつけ手際よく、後ろのポリタンクから水を移しコンロに掛けた。覗き込むと数冊の分厚い書籍も見えた。
床は確かにテント生地の下にダンボールが敷かれているのだろう綺麗に平面が保たれている。

圧縮された火力が強いのか、直ぐにシュンシュンとお湯が沸騰し始めた。
「こんなコーヒー、アメリカでもそんなに味わえません」
マグカップに注いで私にくれた。 私は夏でもコーヒー、紅茶派でホットを飲む。

「ホント。美味しい。…香りもいい。どこの豆?」
「ハイチ豆です。貴重なんですよ。貧しい国だから人々が丁寧に作る。」
「いいですね。美味しい…じゃ四郎さんは卒業して、直ぐにアメリカへ行かれたの?」
「いえ、大学院に2年いて、松上電機に入って…辞めてアメリカに留学したんです。教授に推薦状を貰ってね」
Q大は福岡にあって、国立の古い歴史ある大学である。
大学受験では「みどり、お前には無理だ」と暗に言われて、部活を止めて猛勉強をしたのを思い出す。
大学病院は癌治療、戦後は長崎広島の原爆被爆者の治療にかけては日本でトップの力を備えている。
99
「四郎さんは、今、33?」
「そう、4月に 34才になったけどね…」
「食事は?どうしてるの」
「ほとんど、インスタント物が多いね。たまには作るけど…欲は言えないよ。こんないいとこ。土手を上れば公園にトイレあるし」

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