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悪魔ッコと僕〜怪我してんのか〜

ウグイ  2006-04-25投稿
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金髪の登場で一瞬、盛り上がった場の空気は金髪の退場と共に静まり返っていた。

「…………さっ、ラーメン、ラーメン」

僕は立ち上がると、台所の戸棚の中に入っていた『行列のできない激薄キムチラーメン』を取り出した。

「……ってちがーーうっ!」

手に持っていたカップラーメンをフローリングの床にたたき付ける。

「何?今のやつ、こう……でっかい剣をブンブン振りまわして僕を殺そうとしてた……ぞ」

不意に僕は言葉を失った。

マウアが階段の前で苦しそうにうずくまっていたのだ。

あの時の事が僕の頭をよぎった。マウアは僕から太刀をさけさせる為に自身の体を僕にぶつけた……まさかその時に、僕の変わりに太刀の斬撃をその身にうけたのかもしれない。

「お、お……い。怪我……したのかよ?」

うずくまるマウアに手を差し延べる様にして僕は近づいていく。

「おっ……」

マウアから苦しげな声が漏れた。

「どうした?お腹が痛いのか?それとも、小畑 瞬のファンなのか?」

つーか誰だそれ?

「お腹すいたぁ〜、やっぱ一日何にも食べてないとお腹すくよねぇ」

ふにゃ〜っと腑抜けた笑顔を僕に向けたマウアは力無くそう呟いた。

――ズルッ――

吉○ばりにズッコケそうになった。

「んだよ、怪我してたんじゃねぇのかよ……」

どうやらマウアは小畑 瞬のファンでもなければ怪我をしている訳でもない様だった。

ちなみに小畑 瞬はテキサスの暴れ牛と恐れられた恐怖の張り手使いの爽やかなラガーマンだ。

汗くさいのがチャームポイントのいかしたナイスガイ……小畑 瞬、憧れるな。

つーか、誰だそれ?

僕も実は知らなかったりする。

おそるべし、謎のイケメン、小畑 瞬。

とりあえず、マウアは一応、命の恩人である訳だから飯くらいご馳走してやってもバチは当たらないだろう。

床に投げ付けたカップラーメンを拾いあげると、それをうずくまるマウアにずいっと差し出した。

「その……なんだ、食うか?」

つーか、食え。
そして味わえ!

行列のできない激薄キムチラーメン、スモールカップを……。

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