折り返し、二度携帯を呼んだが女の携帯は話し中だった。ツー…ツー…
俺は、あッ、局長に電話を入れた。
「オグリキャップ!変な時間帯に電話をするなよ!緊急事態だろうな?臨時の勃起不全は認めん!明日だろ?オマンコ日は」
「あッ、局長、今夜お時間頂けませんか」
「何時何分から何時何分までだ?俺のスケは分刻みは知ってるな?」
「あッ、局長、明日のオマンコに備えて焼き肉でも」
「おう!そんなことなら先に言え」
「あッ、局長、ありがとうございます。ゴチになります。そんなところ尊敬してます」
「お前はやっぱ、医学部だな!国語力が欠如してる。が…いいだろう、奢ろう!いつもの店。イチハチマルマルにな。……残金振込みは100万少なくなるが…」
「あッ、局長…間違ってました、私が奢り…」
ツー、ツー、ツー…
今日はこの音を良く聞く
男が一人で焼き肉を食う程、惨めな事はないと思い、話がある訳ではなかったがあッ、局長を誘おうと思ったが世の中、思うように行かない…
あッ、局長は今夜はお洒落な服装だ。ジーンズの膝が横に四ヶ所、両方破れて素足が見えている。
上には黒いTシャツにサンダル履きだ。
「おう、オグリ!腹一杯食ってくれよ、可愛い私の種馬くん?』
あッ、局長は気前良く肉と野菜を無煙ロースターに乗せて行く…
「おう、オグリ!遠慮をする道だけは知ってたか…もう焼けてる、早く食え」
「あッ、局長…ゴチになります。久しぶりに肉食います…」
俺が大好きなマクミを摘む。
「馬鹿野郎!種馬が!馬が肉を食うか?…馬は野菜だろうが!野菜を腹一杯食ってくれ!…野菜食いながら俺が肉を食うから良く見ておくんだな」
あッ、局長は猛烈な勢いで飯と焼き肉を腹に入れて行く…
「オグリな。俺は今夜は付き合えねえ!忙しい…」
そう言うと尻財布から万円札を数枚抜き出してテーブルに置いた。
「お前…局長、やるか」
と俺の目を見て言う。
「キョクチョウって何ですか」
俺は突然のことで意味が判らない!
「キョクチョウを知らないか…そうかそうか。馬鹿野郎!俺の後釜だ!…まあいい!今回の種付けが終わって相談しよう」
と言ってあッ、局長は部屋を出て行った…
机の上のお札は五万円あった。
…キョクチョウ…キョクチョウ、局長…事務局長…あッ、局長!事務局長の後釜!