幼なじみの愛佳。
小さい時から家族ぐるみで、いつも一緒だったのに。
愛佳はいつの間にか、
世間で言う『ギャル』になっていた。
派手になり始めた頃から俺達は『無関係』になった。
愛佳はいつも、女グループで遊んでいた。
髪は金髪に近いし、
スカートはミニなんて言葉ではおさまらない程に短い。
爪は付け爪なのか、
長くて派手に塗って手入れしてある。
いつも一緒だった愛佳とは思えなかった。
自然と距離が出来、話さなくなっていた。
帰り道、公園の前で、
愛佳とそのグループが
たまり、大声で話したり笑ったりしていた。
俺はその前を通り過ぎ、何気なく愛佳を見た。
すると意外にも目が合った。
久しぶりに愛佳と顔が合った。
話し掛けようか迷った。
すると、愛佳のグループの1人が言った。
『ねぇ、あいつ、愛佳の近所だよねぇ〜?』
『うん。』
『あいつ、愛佳のこと、好きなんぢゃね?』
バカにした口調で
俺を話題にした。
無視して歩く俺の背中に…愛佳が言った。
『はぁ?ありえねー!てかダサくね?やめてょ』
愛佳達は爆笑していた。
俺は別に…
愛佳を好きではなかった。
だけど、小さい時から知ってる愛佳を、どこか心配だったんだ。
ただそれだけだったのに愛佳は別人だった。
俺の中で何かが切れた。
愛佳を虐めてやりたくなった。
日焼けで黒くした肌、
その脚に真っ白なルーズソックス。
何もかも滅茶苦茶にしてやりたかった。