僕は小さい頃からここにいる。
1番古い記憶も施設のことだ。
園長のとこに行くと、隣に青年が立っている。
年齢は23ってとこで背が高く、すらっとしてるが肩はがっちりしている。黒髪が風になびく。
『きれい……』
思わず口から出てしまった。
その言葉を聞いた青年はにこりと笑った。
園長の話しによると施設で新しく働く職員らしい。
だが、問題がある。
それは部屋が空いてないから一人部屋の僕の部屋に一緒に住むってこと。
園長は僕にとって恩人だ。
嫌とも言えず、了承したのはいいがなんとも気まずい雰囲気が部屋に流れる。