「ゴロちゃん、行ってらっしゃーい? 」
出勤で玄関を出る前、ミィちゃんが私の頬っぺにキスをしてくれた、昨年結婚してから毎朝の光景だ。
「今日も暑いけど、頑張ってね?? 」
可愛い? 相変わらず、ミィちゃんはメチャクチャ可愛い?
「ミィちゃんの為に頑張るね? 」
「駄目だよゴロちゃん、愛衣、智衣、哩衣の為にも頑張ってくれなきゃ? 」
「あ、そっかあ? 」
鼻の下が伸びている私、娘達の事を忘れてたあ?
結局、最初のミィちゃんとのエッチでマルチヒットを打ってしまい三つ子の姉妹を授かった。そのおかげ? で刑務所に入らなくて済んだ私は、もっか幸せ絶頂期の中にいた。
「じゃあ行ってくるね? 」
言ってもう一度私は、フレンチキッスをミィちゃんへプレゼントした。幸せだあぁ?
え? ミィちゃんの両親がよく納得したもんだ、って??
それは簡単、ミィちゃんのお母さんもどうやらご主人から高校生の時に強姦されたみたいで… お父さんはかなりキレてたけど、同じ穴のムジナだったんで納得しざるをえなかった訳。ミィちゃんのお母さんがやけに私を気に入ってくれたのも勝因の一つ。まあ、初めてミィちゃんの部屋で会った時に、着替えが間に合わなくてチンコを見られてしまったのは誤算だったけど?
ミィちゃんは二年遅れで高校に進学。当の本人は高校には行かなくて良いと言ってたんだけど、学校の先生に聞いたところではかなり頭が良いらしく、定期テストでは5科目で500点満点の完璧な成績をいつもとっていたという天才少女だった。天然ボケのミィちゃんを毎日見ている私としては、まったく想像がつかない。しかも現在通っている普通科の高校は三流の進学校にもかかわらず、ミィちゃんに至っては東大でも行ける学力があるという… やっぱりこんなだと高校や大学は行かせてあげたいよなあ、普通。
そしてミィちゃんの高校選びは簡単だった、結婚してても受け入れてくれるおおらかな高校。ただ現在通っている高校でミィちゃんが一番に気にいったのは、今どき珍しいセーラー服の高校だという事。どうやら私を思っての事らしいけど… いくらか誤解があるかも?
「お母さんに宜しく? 」
子供達の面倒は、ミィちゃんが高校に行ってる間はお母さんがみてくれる事になっていた。
だが、私の運命がまた動き出そうとしていた。