着てやる!
と息巻いたものの、いざ袖を通すとなると…なにやら物凄く…後ろめたいような複雑な気分だ。
特に背後にコットンがいるとなれば…。
男同士、着替えなんぞ普段は別に気にしやしないが…
俺の戸惑いを察知したのかコットンが
「オイオイ、恥ずかしいのか?心までメイクアップか…やるな、サトっち」
とかニヤニヤしながら言いやがる。
く、くそ!
「めんたまひんむいて、見てやがれ!」
俺は短パンとTシャツを脱ぎ捨てた。
「ほう、トランクスにメイド服とは新しいな」
「うっせえ!」
真夏に、何をやっとんだ、俺らは。
そんな若干悲しい思いを抱きながら我が汗の結晶、メイド服に身を包む。
…あ。
しまったああ!
う〜…い、言うしかない…
「コットン…」
「なに?」
…くそー(/_ヽ;)
「う、う…後ろのファスナーあげて」
ぎぃやあああ!
いやだあ〜!
俺の馬鹿!
考えてみろ!
総勢八人の男子どもが互いにファスナーを上げているエヅラを!!
コットンはニマリと笑って「よしよし」と背後に回った。
「後ろ姿だけ見てるとさあ…妙に色っぽいよね」
この馬鹿旦那が!