★この小説には、ファンタジー要素が含まれています
☆解説
フェリゼは、妖怪と魔法使いの間に生まれた12歳の少女だ。
色素の薄い金色の長い髪と、赤い瞳をしている。
儚げな美少女という言葉がぴったりである。
フェリゼは、図書室の司書をしている魔女・ルナフの家に居候していた。
ルナフは、女にしては長身で、灰色の髪と青い瞳をした美人だ。
性格は、男勝りで、横着で、少々サディスティックなところもある。
☆本編始まり
ある日のこと。
「な、何これ・・・・・・」
だらしないこの部屋の主に代わって掃除していたフェリゼは、ベッドの下から衝撃的な漫画を拾い上げてしまった。
表紙には、裸で抱き合う二人の女性の絵・・・・・・。
見ちゃいけない、元の場所に置いておかなくちゃと思いながらも、絵に惹きつけられてしまう。
フェリゼは、ふるえる指でページをめくった。
(ルナフ先生・・・こんなの読むんだ・・・)
いつも図書室で児童書だのオカルト系の本だのを読みあさってるあの人が・・・。
フェリゼはかなりショックだった。12歳のフェリゼにとって、その漫画の内容はあまりにも刺激的だった。
(でも、私も今、これを読んでる・・・ダメ、見なかったことにしよう)
頭の中は混乱していた。罪悪感はあるのに、今までに感じたことのない気持ちを感じていた。
体中が熱くなり、鼓動が高鳴る。
ルナフ先生に見つめられたときのあの感覚を強くしたような、そんな感覚。
それは、興奮に似ていた。
「何を見てるのかなあ?」
不意に耳元で囁かれ、フェリゼは飛び上がった。
火照った体から血の気が引くのが分かる。
「あの・・・あの、間違えて、見ちゃって」
「それにしては、随分夢中になってたようだが?」
ルナフの腕が背中に回される。
「ごめんなさい、ごめんなさい!!許して・・・」
「さて、どうしたものか・・・このエロ娘は」
「エロ娘って、せ、先生だってこんな本隠して・・・ひゃっ」
ルナフは、フェリゼの首筋に唇を当てた。
「口答えするとはいい度胸だ。おしおき決定」
「な、何っんん!!」
最後まで言い終わらないうちに、フェリゼの唇は奪われていた。