そういうわけで、ブログを更新する余裕がなかったんです。
だって僕の見ていた小早川理央という人は、いなかったんですから。
単に彼によって巧みに作られた人形だったんです。
壊れてしまった偶像を、僕は何故か惜しいとは思わなかった…むしろ、新しい小早川理央という人間に激しく惹かれてしまうんです。
いい加減にしろ、と言われても仕方ない。
激しい口づけ(というより凌辱?)のあと、彼は僕に言いました。
「今まで通り透明でいて」
それが彼の望みならそうしようと思えました。
学校生活が送れなくなるという恐怖じゃなく、単にそうでないと彼と繋がれないからです。
彼にとって、唯一自分を出しても「脅威」にならない存在なんです。
彼はあれから、全く変わりません。
活き活きとして、快活でクラスのムードメーカーです
あんなことは夢だったんじゃないかと思うくらい普通なんです。
けれど。
時々僕に切り返す瞳は、暗闇に沈む太陽みたいに陰で僕はそれだけで締め付けられます。
彼が嫌いだ、というまやかしはもう通用しないところまで来ました。
そう、僕は救いがたい程に
焦がれているんです。