僕は、ブログを見ていたパソコンの電源をおとした。
書いていると、身体中を青い火で焼かれているように感じられて。
そもそも小早川…は何を恐れていたんだろう?
僕はそのことを考えることがダメだと知っていた…けど、どうしても気になる。
もしかしたら知られても構わないと思って口走ったんじゃないか?
なぜかはわからないけど、僕はそう思った。
小早川理央。
名前を口にすることさえ、痛みを伴う。
あの華奢な身体も、大きな目も…消えてくれない。
ブログをやめてしまおうか
どうせ見る人もいない。
僕は鏡にうつる、さえない自身を見つめながら、唇をなぞった。
ほのかに感触が残っていたらいい…。
携帯が無言で光っていたことに気づいた。
火傷するみたいに怖々開いてメールが入っているのを確かめ…。
ボックスを見て
携帯を取り落としそうになる。
英士、今から青松館にきてもちろん一人で
理央
な、なんでアドレス…。 いや、それより青松館?
あそこは老朽化が進んで取り壊す予定じゃないか。
僕は怖かった。
怖い反面、貫くような喜びに圧倒された。
いかない筈はない。