沈めた指を曲げたり伸ばしたりしながら、じわじわと抜き差しさせると、理央の声が切なげな響きを帯びる
「は…あ…あああ」
「こば…理央、したことあるんだろ?」
理央はニヤリと笑った。
僕が指を増やすと、さらにのけぞって悲鳴をあげた。
「あ…あはあ…英士ぃ…いい…イイっ…」
いやらしくくねらせた身体に指を這わせていく。
「理央、欲しい?」
僕も限界だ。
入れたらすぐに果ててしまうかもしれない。
三本に増やした指を上下させると喘ぎは悲鳴に近くなる。
「して、して、して、英士の入れて…中にぃ」
僕は優しさのない動作で突き入れた。
夢のなかと同じなようで、まったく違う。
唾液でぬるぬるさせたソコに突き入れながら、墜ちていく自分を感じていた。
奈落だ。
これは、してはいけないことだった。
けど、もう戻れない。
腰を打ち付けながら、溺れていくのがわかっていた。
すがる藁はない。
コイツと、一蓮托生なんだろう。
到達したことを告げて麻痺したようにソファに倒れこむ理央の美しい背中に己の白濁した想いを吐き出して、僕は目を閉じていた…。