「ホテルを変えましょうか?」
「そんな、キャンセル料が勿体無いわよ」
湯船に浸かりながら呟いた功一郎の提案を、美紀は制した。
「倹約家だなぁ美紀は」
「私は功一郎と一緒ならどこだって…」
シャワーを浴びながら美紀は微笑んで応えた。
「功一郎、夕食は外でどう?」
「ええ、美紀がその時に自力で立てれば…ですけどね」
美紀は苦笑した。
実際まだ脚と腰はガクガク痙攣していた。
しかし美紀は、こんなになるまで自分が夢中で誰かと交われた事が無かった。
そう思うと彼女は嬉しさすら覚えた。
(守………あなたでは出来ないことだから…………)
たった今から功一郎の手によって犯されようとしている、念入りに洗った美紀の体には、ぞくぞくと快感が走っていた。
(これ……この感覚っ……)
「あっん、功一郎…そこ……。
洗ったばっかり…なの……に…」
シャワーを浴びながら、2人の肉体は強く絡み合った。