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妄、想なんです 19

にゃんこ  2010-10-13投稿
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網を張ってから三週間が過ぎた。

毎日、僕は学校に行き、小早川も毎日変わらず登校している。

なんて眩しいんだろう?
あどけない少年そのまま、笑ったり駆けたり。

仲のいい友達の肩を叩き、相手も笑顔を返す…。

こっちこそが幻なんじゃないか?

僕は何回、小早川を抱いただろう。

初めてのあの日から、僕らは何回も身体を重ねてる。
あの同じ場所で。

いつも一方的なメールで呼び出されて。

理央は必ず「壊して」と僕を煽る。
嫌えば嫌うほど、好きになっていく矛盾。

身体の奥まで貫いて、果てて…何が残るんだ?

一度聞いたことがある。
「何でこんなことしてんの…?」

理央はクスッと笑って裸の肢体を僕にぴったり寄せた
「セックスが好きだから」
身も蓋もない言い草に、思わず振り払いたくなる。
「汚いな、お前」

理央は頷いた。

「今さら気づいたの?」

「誰でもいいわけ?」

理央は僕の胸に委ねていた頭を起こしてジッと僕の目を覗きこむ。

「違う」

思ってもいない言葉に動揺した。

「英士だから」

その一言は僕の胸を抉り、僕は目を逸らした。

僕は…泣きそうだ。

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