「…謙一は無理だな、二朗頼むわ。」
「あ、ゴメン、俺もムリ、アソコが突っ張って歩けないや? 」
サングラスとレゲエの不良の視線がリーゼントの不良のアソコに注がれた。
不思議な沈黙が暫し辺りを包み込んだ。
だからアタシもつい見てしまう。
あれっ? 突っ張ってるって言ってたけど、ズボンがあんまり膨らんでない? え、どういう事? …ま、どうでも良い事だけど?
「源三さん、薬はマジィよ、あとあと面倒になるから止めとかねえ? 」
「そだな、薬打って天国行きにしてやろうと思ったけど、ま、止めとくかあ? 」
レゲエの不良の意見に何故か素直なサングラスの不良。取り敢えず麻薬の危機は逃れたみたい?
「じゃ、入れるからよ、暴れない様にしっかり押さえといてくれ? 」
きゃあー? 一難去ってまた一難?
勿論、逃げようとするアタシ。直ぐに捕まり、押さえ込まれる? しかも態勢が四つん這いになってしまった?
「バックがお好みってかあ? 直ぐに入れてやるからな? 」
マズいィィッッ? 止めてよぉ? アタシは生涯ゴロちゃん一筋なんだからぁあ? 何か何か何かっ、この窮地を逃れる方法ないぃ??