「真菜……」
「れんにぃ…おなか空いたぁ」
「お、おう。今、盛ってやるからな」
真希と真菜は目を合わさずに蓮一の前で、黙々と焼きそばを食べていた。
「…………」
「…………」
「…………」
蓮一は二人を見つめながら、
改めて自分の犯した罪を悔いた。
―同じような無垢な表情で、
同じペースで食事をしている妹たち。―\r
(俺は……なんて事したんだ…)
蓮一の平等に接してきたという真希への言葉に、嘘偽りはなかった。
恋愛感情や性的対象として妹を見たことなどこれまで一度も無かった。
しかし、彼女たちは彼女たちなりに蓮一の事を考え、見ていたのだ。
彼女たちだからこその感情。
それらをぞんざいに扱ってしまった事を、蓮一は悔いていた。
「…美味い…か?」
「美味しい」
「美味しいよ」
「あ…ああ、そうか。良かった」
声を揃えるといつもなら笑う二人だったが、今は照れるばかりだった。
「ごちそうさま」
真希が先に食べ終え、食器を片づけ始めた。
「蓮兄、ちょっと…」