終わった…。
ようやく、全てが撮り終わった。
あれほど俺たちをテンパらせたキスは角度でそれらしく見せただけ。
ベッドシーンに至っては単に押し倒して抱き締めてキスに見せかけてフェードアウト。
「馬鹿かおまえらは!
高校でリアルに撮ったら大問題になるだろが!!
恐ろしいほどゴミの脳ミソだな」
…('∇`)…ゴミ…ww
なんとでも言って。
俺は双葉がいりゃいいの。
「…でも…五万出すから僕の前でこないだのキスの続き撮影させないかい?
ネットで売る」
守銭奴!( ┰_┰) …
丁重にお断りして、双葉に飛び付く。
好きで好きで隠せない! 困ったもんだ!
可愛いって顔で見てるんだもん。
帰り道、双葉が囁く。
「実際、こないだの続き…やんない?」
俺はしらばっくれて
「何が」
って言う。
「今日、俺んち誰もいないんだ」
「…」
だから?
って言おうとして、あ、もう素直になっていいんだって思い直した。
だから…
俺は真っ赤になって
「行く」
って言った。
双葉が笑って、俺の髪をクシャクシャ撫でた。
じ、実際んとこさ…
♂同士って…
どうやんの…?