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母・女・メス 21

ザクロ  2010-12-11投稿
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涼子とヒロキはシャワーを浴びていた。

ただ無言でお互いの体を流す。

目を合わせようともしなかった。
何か喋ると今起きたことを思い出してしまう気がして、涼子は怖かった。
何度かヒロキは口を開いたが、母の表情を見ると、言い出せなくなってしまう。


ネグリジェをまとい、ヒロキもパジャマに着替えた。

まったく会話もなく、リビングの電気を消した涼子。

仕方なく、部屋に戻ろうと階段に向かう。

「ヒロキ・・・」

やっと涼子が口を開いた。

「なに?」

「女の子との時・・避妊だけはちゃんとしなさい」

ヒロキはじっと涼子を見た。

涼子はまだ目を合わせたがらないが、真面目な顔だった。

ヒロキの不安な声が何かを言い出す前に、涼子は言った。

「安心しなさい。でも今日はたまたま・・・」

今起こったことについて、多くを語りたくなかった。
ヒロキもそんな母の葛藤を何となく理解した。

涼子は無理やり作った笑顔で言った。

「もう遅いわ。お休みなさい」



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