岡崎ヒロキ・・・
確かに美形で、そこそこモテるらしいことは察しもついた。
しかし、二度も三度も話題に出てくると、なんだか面白くなかった。
変に意識してしまって、学校でもヤツの顔をチラチラと見てしまう。
母ちゃんはあんなのが好みなのか・・・
「あれ？何だよあんた」
カイトは髪を染めていた。
「イメチェンだよ、イメチェン」
「イメチェンって、それじゃ普通のガキじゃん」
自分でもよくわからない。黒髪の美しいヒロキに感化されたのだろうか・・・
「う〜ん、アタシは前のがいいと思うけどなあ」
「なんだよ今さら」
「はあ？」
面白くなかった。
樹里亜と麻里亜がプリントを見ながらせっせと何かを準備している。
「できた？」
「何の騒ぎだよ」
「合宿だよ。聞いてないのかよ、人の話」
まったく、母ちゃんとおんなじしゃべり方しやがって。
二人は学校の行事で、明日から二泊で合宿に行くらしい。
「そぉいうわけだから、明日も明後日もあんたと母ちゃんだけだかんね。」
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