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母・女・メス 30

ザクロ  2010-12-11投稿
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学校から帰ると、美姫はは煙草をふかしていた。

「今晩どうするよ」

「飯のこと?」

「ああ、めんどいから外食にするか?」

カイトはあまり美姫といるのを外で見られたくない。

「え〜」

「なぁんだよ、せっかく二人がいないから楽できんのにさぁ」

結局美姫はスーパーに買い出しに行き、出来合いの惣菜と、ビールを食卓に出した。

いつになく静かな食卓だった。
二人がいないと、カイトを苛めるのも盛り上がらないからだ。

「カイトぉ」

「あん?」

「アンタ、母ちゃん達が離婚したらどうする?」
カイトはギクッとした。
二人がいないから出てもおかしくはないか。

「去年引っ越したばっかじゃん」

「バッカ、もしもだよ。・・・アンタ、どっち着く?」

カイトは答えなかった。
美姫は冷蔵庫からビールを取り出した。

「飲むだろ?」

この家では当然の習慣だった。

「ホントのとこ、どうなんだよ」

「何が?」

「親父のことだよ」

「別に?・・」

「隠すなよ、あいつらがいないんだから言えよ」

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