ハァ・ハァ・ハァ・ハァ・
カイトは汗をかいた体を離した。
美姫も、乱れた髪の毛をかきあげながら、身を起こす。
(ったく、猿と一緒だね、アンタは・・ハァ・ハァ)
キスしようとする息子の頬っぺたを、軽く叩いた。
(喉渇いた)
二人は静かに部屋を出て、台所に下りた。
(バレたら、本当にシャレになんないんだよ?)
水を飲みながら美姫は言った。
(わかってるよ。でも大丈夫だったろ?)
美姫は脛を軽く蹴る。
(どれだけ我慢したと思ってんだよ!)
ニヤつく息子。
(そんなに気持ち良かったか?)
美姫はそっぽを向く。
カイトは抱き寄せて髪の毛にキスした。
(今度、父ちゃんが帰って来た時も・・)
美姫は目を剥いて叱った。
(ヤダヨ、バカ。家庭崩壊させる気か!)
しかしカイトは真面目な顔で見つめている。
(そん時は・・夜中にここで・・・)
その目がそそのかす。美姫に想像しろと・・
(母ちゃんを犯す・・・)
本当にやりかねない目。
下品で卑猥な目・・
妄想が膨れ上がった!